日本各地の山夜景を理論的に評価してみた

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山夜景の評価を理論的に表してまとめてみました。視界は簡単にパノラマ度、つまり視界の広さを示します。迫力は山から市街地までの距離とその角度を示しています。光量は言葉の通りです。特徴とは河川や放射線状(道路のライン)などの美しさを示しています。そして最後の地形ですが、これは夜景全体の形を示しています。それぞれ20段階として総評が合計で100点となるようにしています。今回の結果では、残念ながら100点満点の夜景など日本の山夜景には存在しませんが、高得点のものや有名な夜景スポットを評価してみました。なお、特徴や地形の評価に関しては個人的な意見であり、人によってさまざまだと思います。

■ ぼくらの広場

ぼくらの広場
視界:17  迫力:20  光量:18  特徴:18  地形:18  総評:91
日本屈指の迫力と凄まじい光量を誇る、生駒山系大原山のぼくらの広場。
迫力は問題なく最高得点で視界の広さや特徴、地形など全てが安定して完璧だと言えます。
理論値で総評90点以上の夜景はぼくらの広場だけだということから、日本でトップクラスの夜景といえるでしょう

■ 岩湧山

岩湧山
視界:18  迫力:15  光量:16  特徴:16  地形:17  総評:82
大阪南部から大阪府のほぼ全域と神戸市、奈良県から遠く京都府までも望むことができる岩湧山。
山焼きをした後は180度を超える視界があるので解放感がある。関西国際空港から神戸港までの海岸線を望める。
視界の広さは凄まじいですが、山から市街地までの距離があるので迫力の評価は低い。
しかしながら総合的にバランスの良い評価になっていて西の横綱夜景といってもいいでしょう。

■ 天狗岩

天狗岩
視界:18  迫力:12  光量:14  特徴:18  地形:18  総評:80
六甲山系の山から見る夜景はどこもバランスが悪いが、唯一この天狗岩だけは地形が整っている。
六甲アイランドを中心に東は大阪から西は神戸、明石海峡大橋までの夜景が一望できる。
しかも大阪湾から芦屋、神戸港までの湾曲が素晴らしい。
視界の広さは180度を超えるが、海岸線の夜景のため光量は低い。
地形が良く特徴的で六甲山系ではトップクラスの夜景といえるでしょう。

■ 入道ヶ岳

入道ヶ岳
視界:18  迫力:18  光量:12  特徴:17  地形:16  総評:81
鈴鹿山脈の中でも最も迫力があって特徴的で視界が広い場所といえば入道ヶ岳。
名古屋市内から桑名市、四日市市、津市までもの夜景が一望できる。
光量は少ないものの放射線状に伸びる道路のラインから海岸線が特徴的。
山頂は高原地帯になっているので解放感があって、まともに900m以上の高さから見ているので高度感もある。
鈴鹿セブンスマウンテンの中で最も素晴らしい名古屋や三重県の海岸線の夜景を望めるといえるでしょう。

■ 大文字山・火床

大文字山・火床
視界:17  迫力:17  光量:15  特徴:16  地形:15  総評:80
京都市街を一望する夜景といえば頭に浮かぶのがこの大文字山火床。
直下に市街地が広がるので迫力があり、視界も広くて遠く大阪府のビル群まで望める。
ただし京都ということもあって光量が少し低くて独特の地形とは言い難い。
北側は特徴的であるが光量が少ないことからあまり見てもらえないのが残念なところ。
とはいえ、京都ではトップクラスの夜景で、展望地は火床の他に山頂がある。

■ 丹沢・大山

丹沢・大山
視界:17  迫力:15  光量:20  特徴:15  地形:14  総評:82
視界が広く、凄まじい光量を誇る東日本最大級の夜景といわれる丹沢の大山。
西は小田原から中央に神奈川県、東には東京都全域と千葉や北関東の一部までの夜景を大パノラマで一望できる。
関東夜景は山から市街地までの距離があるといわれているので迫力に欠けるのだが、 大山は標高1200m以上の高さと凄まじい光量がそれを補っている。
他にも展望地は存在するが、一番の見所は山頂直下にあるトイレの横だといわれている。
特徴的なものがなく地形に独特なものがないのが残念なところだが、光量としては日本トップクラスといえるでしょう。

■ 小文字山

小文字山
視界:16  迫力:19  光量:16  特徴:15  地形:14  総評:80
北九州市にある標高が300mほどだが、解放感があって市街地を一望できる小文字山。
小倉の港も見えて海側の展望も特徴的で北九州市のほぼ全域の夜景が一望できる。
角度が凄まじいので最初に夜景を見て驚くのはやはり迫力だといえる。
しかしながら視界の評価が少し低く、特徴的なものがあまりなくて地形も独特とはいえない。
西向きなので夕方のトワイライトタイムに見る夜景が素晴らしく、九州トップクラスの夜景といえるでしょう。

では有名な日本三大夜景はどういう評価なのか理論値を見ていきたい。

■ 函館山

函館山
視界:13  迫力:15  光量:13  特徴:18  地形:18  総評:77
日本三大夜景の一つである函館山は特徴的でくびれのある地形の夜景が美しい。
展望台から見る夜景ということで角度はあるものの直下が暗いので迫力に欠ける。
函館市ということや海があるため光量は残念ながら低い。
視界はそれなりにあるようだが、光量が少なく暗いので見所は中心部だけとなってしまう。
ここの夜景はやはり特徴や地形を楽しむ夜景といえるでしょう。

■ 摩耶山

摩耶山
視界:16  迫力:17  光量:14  特徴:16  地形:15  総評:78
神戸の夜景で有名であり、六甲山系で見える一つでもあるな摩耶山掬星台。
視界もそれなりにあって大阪湾からポートアイランドまでの海岸線が望める。
直下に夜景を望むことができるので迫力はそれなりにあるが、海岸夜景ということで光量は低い。
ポートアイランドや六甲アイランド、神戸港が見えて特徴はあるが、地形のバランスがあまり良くない。
展望地となる掬星台の雰囲気がいいので、デートスポットとしてはいい感じといえるでしょう。

■ 稲佐山

稲佐山
視界:15  迫力:17  光量:13  特徴:18  地形:15  総評:78
長崎の港夜景といえば誰もが稲佐山と答えるほど有名な夜景スポット。
世界三大夜景の一つとも言われているようで、景観美は良くて直下に見えるので迫力はありそうだが、メインとなる港夜景までの距離が離れているので迫力をあまり感じない。
おわん型の夜景ということで特徴の評価も高いが、港夜景ということで光量はやはり低い。
視界はあるものの港側でない方は暗いので評価が低い。
ここは独特の特徴の美しい港夜景を楽しむ夜景スポットといえるでしょう。

■ 皿倉山

皿倉山
視界:17  迫力:16  光量:13  特徴:15  地形:15  総評:76
新日本三大夜景の一つである北九州市にある皿倉山。
ここは展望台から見る夜景なのでどちらかといえば山夜景という感じはしない。
視界はあるものの北九州市でも市街地からすこしズレているため光量は低い。
特徴や地形は一部を除くとそれほど独特なものを感じることはない。
デートスポットとしてはいい夜景スポットであるので雰囲気を楽しむ場所といえるでしょう。

今回は理論的に夜景を比較してみたが、日本国内で総評90点以上をたたき出したのはぼくらの広場だけということになりました。 私の中ではやはりぼくらの広場が王者夜景で、その下に東の横綱夜景である丹沢の大山や西の横綱夜景である岩湧山という感じです。 それ以外は総評80点以上の夜景がずらりと並び、日本三大夜景などは総評70点代ということになりました。 ただし人それぞれ感じ方が違うので感動指数なども変わると思いますので、ここの総評が低い夜景のほうが好みということもあるということを伝えておきます。 他にも兵庫県西宮市にある観音山や兵庫県宝塚市の中山・天宮塚なども総評80点を超える夜景といえますが、今回はあえて比較対象から外しました。
最後に、私はパノラマ写真を見て山から市街地の角度を計算すると、実際に見ていなくてもどんな山夜景が見えるのか予想できるようになっています。だからといって総評が低いからその山夜景を見ないというわけではなく、いろんな視点から山夜景を見るのを楽しんでいます。

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